保育園に預けながら共働きを続けてきたご家庭にとって、「小学校に上がれば少しは楽になるだろう」と思っていませんか。私も正直、そう思っていた一人です。

ところが周りの先輩パパ・ママに話を聞いてみると、返ってくるのは「小学校に上がってからのほうが大変だったよ」という声ばかり。これがいわゆる「小1の壁」と呼ばれるものです。

実はこの小1の壁、本格的にぶつかるのは4月ですが、対策を始めるタイミングはその半年前の秋です。学童(放課後児童クラブ)の申込みが、多くの自治体で10月〜12月ごろに始まるからです。9月の今は、まさに情報収集を始めるベストタイミングだと思います。

今回は、共働き家庭が秋のうちにやっておきたい「学童の申込みと小1の壁への備え方」を5つご紹介したいと思います。

目次

  • そもそも「小1の壁」とは?
  • ① 学童は保育園より「預かり時間が短い」と知っておく
  • ② 申込みスケジュールを自治体サイトで今すぐ確認する
  • ③ 就労証明書は早めに会社へ依頼しておく
  • ④ 公立と民間、両方を候補に入れて見学する
  • ⑤ 「入れなかったとき」のプランBを夫婦で話しておく
  • まとめ

そもそも「小1の壁」とは?

「小1の壁」とは、子どもが小学校に入学したことをきっかけに、それまでの働き方が続けられなくなってしまう状況のことをいいます。

保育園は朝7時台から夜19時ごろまで預かってくれるところが多く、給食も出て、連絡帳で先生とやり取りもできます。ところが小学校になると、下校は早い日で14時台。放課後は学童に預けるとしても、多くの公立学童は18時ごろで終了します。長期休みには朝8時台からしか預かってもらえないことも珍しくありません。

さらに、平日の保護者会や授業参観、宿題の丸つけ、毎日の持ち物チェックなど、親がやることはむしろ増えていきます。保育園時代よりも「親が家にいる前提」で物事が組まれている、という感覚に戸惑う方が多いようです。

つまり小1の壁は、子どもの問題というより働く親のスケジュールの問題です。だからこそ、入学してから慌てるのではなく、秋のうちから準備しておくことが大切です。

① 学童は保育園より「預かり時間が短い」と知っておく

まず最初にやっておきたいのが、「学童に入れれば保育園と同じように働ける」という思い込みを外すことです。

公立の放課後児童クラブは、平日は放課後から18時ごろまで、土曜や長期休みは朝8時〜8時半開所というところが多くなっています。延長を実施している自治体も増えてきていますが、19時まで対応しているところはまだ限られます。

我が家も調べてみて驚いたのですが、保育園で当たり前だった「朝7時半に預けて、19時にお迎え」というリズムは、小学校に上がった瞬間に成り立たなくなる可能性が高いのです。

まずは「自分の自治体の学童は何時から何時までなのか」を具体的な数字で確認してみましょう。ここが分かるだけで、あとで説明する働き方の見直しやプランBの話し合いが、ぐっと現実的になります。

② 申込みスケジュールを自治体サイトで今すぐ確認する

学童の申込み時期は自治体によってばらつきがありますが、4月からの利用を希望する場合、10月〜12月に受付というところが多いようです。中には9月中に案内が配布され、11月上旬で締め切られる自治体もあります。

やっかいなのは、この情報が保育園のように「向こうから教えてくれる」わけではないこと。小学校の入学説明会は年明けの1〜2月に開かれることが多く、そこで初めて学童の話を聞いたのでは、すでに締め切りが過ぎていた……というケースもあると聞きます。

そこで、今の時期に自治体のホームページで「放課後児童クラブ」「学童クラブ」と検索しておくことをおすすめします。前年度の募集要項が残っていれば、申込み開始時期・必要書類・選考の考え方までおおよそ分かります。

我が家では、募集が始まりそうな時期にスマホのカレンダーへリマインドを入れるようにしています。夫婦のどちらか一方だけが把握している状態にしないことが、地味ですがいちばん効きます。

③ 就労証明書は早めに会社へ依頼しておく

学童の申込みで必ずといっていいほど必要になるのが、勤務先に書いてもらう「就労証明書」です。

これが意外と曲者で、会社によっては総務や人事に申請してから発行まで1〜2週間かかることがあります。年末は忙しい部署も多いので、締め切り直前に頼むとかなり焦ることになります。

ポイントは3つです。

  • 募集要項を見たら、必要書類の様式をすぐダウンロードして会社に渡す
  • 夫婦それぞれ分が必要なので、二人同時に依頼する
  • 勤務時間や残業の記載内容は、提出前に自分の目で確認する

特に3つ目は大切です。多くの自治体では、就労日数や勤務時間をもとに点数(利用調整の指数)をつけて優先順位を決めています。記載が実態より短くなっていると、それだけで不利になってしまうこともあります。書いてもらったら必ず中身を確認しましょう。

④ 公立と民間、両方を候補に入れて見学する

学童には、自治体が運営する公立の放課後児童クラブのほかに、習い事や送迎サービスがセットになった民間学童もあります。

こども家庭庁の速報値では、2026年の放課後児童クラブの登録児童数は初めて160万人を超え、待機児童も約1万4,700人にのぼっています。2年連続で減ってはいるものの依然として高い水準で、その約4割が首都圏に集中しているとされています。つまり地域によっては、「申し込めば必ず入れる」とは限らないということです。

そのため、公立だけに絞らず、近隣の民間学童も一度調べておくと安心です。民間学童は費用が高めになる一方で、19時〜20時まで預かってくれたり、学校まで迎えに来てくれたりするところもあります。

見学に行けるなら、ぜひ子どもと一緒に行ってみましょう。我が家の場合、施設の広さや先生の雰囲気は、パンフレットを見ているだけでは分からないことばかりでした。子ども本人が「ここなら行ってもいいかな」と思えるかどうかは、4月からの負担をかなり左右すると思います。

⑤ 「入れなかったとき」のプランBを夫婦で話しておく

最後は、あまり考えたくないけれど一番大事な準備です。それは「もし学童に入れなかったら、どうするか」を夫婦で先に話しておくことです。

結果が出るのは年明けの1〜2月ごろ。そこから対策を考え始めると、選択肢はほとんど残っていません。だからこそ、秋のうちに次のような点をざっくりでも話し合っておくのがおすすめです。

  • どちらかが時短勤務やフレックスに切り替えられるか
  • 在宅勤務を週何日まで増やせそうか
  • 祖父母やファミリーサポート、シッターを頼めるか
  • 習い事を放課後の居場所として組み合わせられるか

また、勤務先にどんな制度があるかを今のうちに調べておくことも有効です。2025年4月からは「子の看護等休暇」の対象が小学校3年生修了までに拡大され、学級閉鎖や入学式などでも取得できるようになりました。制度は知らないと使えないので、就業規則を一度のぞいてみる価値はあると思います。

ちなみに、留守番の時間が少しだけ発生しそうなご家庭では、見守りカメラを併用しているという話もよく聞きます。何より「二人で考えた選択肢がある」という状態そのものが、春の不安をだいぶ軽くしてくれるはずです。

まとめ

今回は、共働き家庭が秋のうちにやっておきたい小1の壁対策を5つご紹介しました。

  1. 学童は保育園より預かり時間が短いと知っておく
  2. 申込みスケジュールを自治体サイトで今すぐ確認する
  3. 就労証明書は早めに会社へ依頼しておく
  4. 公立と民間、両方を候補に入れて見学する
  5. 「入れなかったとき」のプランBを夫婦で話しておく

小1の壁は、ぶつかってから頑張るよりも、半年前に少しずつ手を打っておくほうが圧倒的にラクだと感じています。特に①と②は、今日30分あればできることです。まずは自治体のサイトを開いてみるところから始めてみませんか。

なお、放課後や留守番の時間が気になる方は、【育児の安心を買う】子ども見守りカメラを勧める理由5選でも我が家の使い方をまとめていますので、あわせて読んでみてください。

来年の春、家族みんなが笑顔で入学式を迎えられるように。今からできる準備を、夫婦で一緒に進めていきましょう!

※本記事は執筆時点(2026年9月)の情報をもとにしています。申込み時期・必要書類・利用条件は自治体によって大きく異なりますので、最新の情報は必ずお住まいの自治体の案内でご確認ください。